日常の気づき

私の日常で気づいたこと、役に立ったことなどを発信していきます。

酷かった

酷かった。いや、遅かったと言うべきか。電話の発明が僅か二時間の特許出願の差でベルのものとなったように、一年前に『パシフィック•リム』が世に出てしまったことにより現代の映像技術で巨大怪獣が暴れ回るシーンの意義と感慨は「よくぞここまで」的な新鮮さを失った。それでも泳ぐゴジラは相当格好いいだけに、迫力のシーンを給仕する順番のまずさも盛り上がりを削ぐ形になってしまっていたのはとても惜しいと言わざるを得ない。加えて今作は、パシリムのような割り切ったテンポの良さも無く、それでいて長々尺を割いた人間ドラマにも特筆すべきところが無いというかったるさが足を引っ張る。常に口が半開きでアホの子のような画ばかりの渡辺謙(可哀想...)を始め主役やその親父まで、キーパーソン風に描かれている人物達も実際のところほぼ役に立っておらず、今時アホなやられ役に徹される軍人達や軍司令部もシリアス風なのに緊張感が感じられない(怪獣映画なのだから無力なのは構わないが無能は萎える)。伏線的に用意された話の小道具や子役達も、無くても同じだったじゃんというお粗末さだ。

アラサーダイアリー