本を読みました
文庫本で、「ふがいない僕は空を見た」を読みました。
窪美澄さんという方の作品です。
実は、映画が公開されていて、それがとても面白かったという話を聞いていたんですが、
残念ながら映画は見ていないんです。
私は「桐島、部活やめるってよ」の映画を見て、とてもとても感激したのですが、
友人曰く、「ふがいない〜の方がもっとよかった」と言うのです。
映画は見損なったので、せめて原作を、と思ったんです。
いきなり、ちょっとびっくりするような性描写が続くので、どうしよう、ちょっと思っていたのと違うなあ、と思いつつも、文章が美しいですし、表現力で読ませられちゃう感じがあったので、やめずに読み進んだんです。
最初の物語が終わって、ああ、ホント、ちょっと驚いたけれどなかなかよかったなーと・・・
次のお話はどうかな?と読み始めて、あれれ?
最初の物語に、アニメオタク?的な女性が登場したんですが、
これもアニメオタク女子?作者はそういうのが好みなの?と頭の中にハテナが飛んでおりましたら・・・
同じストーリーを、別視点で描いているんだと、途中で気がつきました。
実は、一冊がすべて、登場人物が共通していて、別の誰かが話を引き継いでいく、というオムニバスともちょっと違う、「ひとつの物語」だったんです。
一気に読み通してしまいました。
あっという間。ああ。
読後の感激を、どう伝えていいか。
とにかく、何度も何度も、胸が苦しくて切なくて、どうしようもなくて、涙が流れました。
あの人もこの人も、何かを抱えて、一生懸命生きているという、当たり前の事実を思い出しました。
映画も、見てみたいです。